パタニティブルーとかいう育児する男児「イクメン」の悩み

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 「イクメン」育児する男性という意味で世の中に出てきた言葉であり、世間を騒がせている。そして今、イクメンの悩みが増発している。その悩みというのがマタニティーブルーに酷似しているため「パタニティーブルー」と呼ばれる。
 はじめにマタニティブルーとはいったい何だろうか。産後に訪れるホルモンバランスの崩れによる情緒不安定のことだ。子供を出産することで女性のホルモン状態が大きく変化するため自律神経に影響を及ぼしてしまう。たとえば、産後のうつ状態がよく取り上げられる。しかし、これは珍しいことではなくほとんどの女性が経験している。
 現在イクメンが増えていっているので男性の育児に対する視線が集まっているということは理解できるが、マタニティーブルーでこれほどまでに注目がいったであろうか。ここが問題だと思っている。男性を批判するわけではないが、育児に対する興味や義務を意識の低さが招いた結果が今に繋がっているのだと考えられる。「男は仕事をするから育児は女がするべきだ」と、数多くの男性が思っていたに違いない。
 パタニティブルー、ある男性は平日仕事をしながら子育て休日も子育てと「何をやっているんだ」と嘆いたり、自分の子供に憎しみを抱いてしまったりしている。また多くの男性が育児休暇を取らせてもらえない、育児は女の仕事など会社からハラスメントを受けていることも事実だ。
 マタニティブルーの解決策は協力を得ることが一番なのだが男性は目を背けてきた。ここが大きな問題点である。女性も協力を得られればどんなに楽だったのであろうか。しかし、イクメンが騒がれることは悪いことだけではない。女性の抱えてきた悩みを理解しつつあることだ。男性が育児で悩んでいるなら女性は手伝う、女性が悩んでいるなら協力することを忘れてはいけない。
 そして育児とは男女の問題だけでなく社会全体としての支援していかなければならない。休暇の取りやすさ、育児休暇からの復帰のしやすさなどまだまだ社会の体制はできていない。この問題を解決するためには大勢の人たちがこのような現状を知っていかなければならない。現状がわからないからこそ対策も支援も出来上がらない。
 支援があったとしても利用させてもらえなければ意味がない。今まで根強く残っている風潮を壊すしかほかない。世の中のイクメンは皆が思っている以上に悩んでいる。
 最後に育児の問題は出生率にも関係してくるので数字だけ見ているのではなく現状に目を向けて育児制度の土台作りをしていく必要がある。